GNSS機(VRS方式)が1台あれば現地にて容易に測地座標を取得できる。
便利で有効なサービスです。
でもそれは携帯電話の電波ありきのお話。
山間部等に行くと携帯電波が入らないところもあります。
さぁて、困った。
特に基準点ではなく、とりあえずここの測地座標が欲しい。
でも携帯電波が入らずVRSはできない。
かといってスタティック法は1時間~2時間観測する時間も惜しい。
簡単に且つ精度もそこそこ・・・欲しい
こういった場合、多々ありませんか??
この場合の有効な手段のひとつとして
VRS方式による後処理キネマティック法を紹介します。
リアルタイムキネマは非常に使用頻度も高いですが
後処理キネマはほとんど使わないかと・・・・
でも、せっかくある機能は使い倒せ精神で
是非、有効に利用してほしいです。
『方法と手順』
キネマは固定局と移動局とそれぞれ1台受信機を設置します。
今回は固定局は仮想点を使用するので
移動局のみの操作になります。
『キネマティック移動局』のプログラムを起動します。
移動局側はまず、初期化作業が必要になります。
推奨は5秒間隔5分観測(60エポック)
初期化って???
衛星から受信機までの波長の数がいくつあるのか
を計測してるみたいです。
整数値バイアスの整数を数えてるみたいです
(詳しくはわかりません~)
1波長の長さはあらかじめわかっているので
あとはその波数がいくつあるかで
衛星から受信機までの距離がわかるそうです。
整数+半端数=受信機までの距離
この初期化が終了するまで待ちます。
終了後、求めたい求点にて5秒間隔1分観測(12エポック)の静止観測を行います。
データは継続して記録しております。
静止観測ボタンで観測を1分実行
で・・・・・
おわり。
はやっ
5分の初期化後1分の静止観測で終了~~~
更に数点観測したい点があれば
連続的に静止観測を行います。
但し移動中衛星が途切れないように注意
初期化した状態の衛星状況を保ちつつ
静止観測を行う。
移動中に衛星が途切れちゃったから
再度、初期化が必要になります。
放射観測のイメージです。
後は後処理解析にて解を求めます。
キネマ固定点にしたい仮想点の
緯度経度楕円体高を用意します。
僕の場合、観測してる最中に
画面上に現れる単独即位値を
メモします。
整数値くらいで切り捨てれば
だいたい固定局から移動局までの基線長が
50m前後になります。
事務所であとから仮想点緯度経度を
模索するのも面倒なので・・・・
ぶっちゃけ仮想点だからどこでも良いと思います。
で、ジェノバの有償スタティックにて
仮想点にしたい緯度経度楕円体高を
入力し移動局で観測した時間帯をダウンロードします。
この際、1秒間隔データからダウンロードできます。
現場で5秒データなら仮想点データも5秒で良いです。
現場の状況に応じて観測時間を長くしたり観測データ
間隔を短くするのもアリだと思います。
上空条件によってはグロナスも併用すればよいです。
解析の際、要らなきゃ不使用にするだけなので・・・
ない物は足せませんが、ある物は削除できます。
仮想点データをダウンロードしたら
解析ソフト内にインポートします。
固定点(仮想点)+移動点データで
ベクトルが生成されます。
後はスタティックと同じ要領で・・・
基線解析→仮定網計算
以上。
今回は精度管理もせず放射で観測しただけなので
これだけで終了です。
心配な場合は観測時に時間をおいて
再初期化後、再度観測をし
比較する。
でも良いのでは・・・・・・・
『成果の比較』
弊社敷地内にある1級基準点の成果
キネマ成果
いよいよVRSもグロナス受信できるようになりました。
早速、グロナス対応のデータコレクターVerUPしようとしたら
なんと、有償バージョンアップ・・・・・
とはいえグロナス対応にしたいし
取り急ぎ2台分、バージョンアップに書き換える為
プログラムカードを預けました。
値段は・・・・高っ! の一言。
加藤さんアップありがとうございます!
まさに僕が導入にあたり心配している携帯
圏外時の対応。参考書にさせていただいて
よろしいか?(笑)
>とし坊さん
コメントありがとうございます。
かなりマイナーな手法ですが、
意外や意外、結構使えますよ~
ただ、後処理解析なんでリアルタイムと違ってリスクあります。
うわぁFixしないぃ~
なんて事の無いように観測時間は出来るだけ長く。です。